先手となった藤原はマリガンを余儀なくされた。続く土地2枚に《森の代言者》《絹包み》《アブザンの魔除け》《先頭に立つ者、アナフェンザ》という6枚をキープし、占術はトップ。落とせない2ゲーム目が始まる。

藤原の《森の代言者》に対し伊勢田は最速《ヴリンの神童、ジェイス》でゲームを手早く掌握しにかかるが、藤原は《絹包み》で優しく対処することが出来た。3ターン目も動かない伊勢田に対し藤原は《乱脈な気孔》をセットしつつ《先頭に立つ者、アナフェンザ》で優位を築いていく。

伊勢田はどう動いたものかと悩み、その末《大草原の川》をアンタップでセットするが、藤原が基本土地2枚のアンタップイン条件を満たしていないことを指摘し、3マナしか出せない伊勢田は《先頭に立つ者、アナフェンザ》を《焙り焼き》にするのみでターンを終えてしまった。

ここぞとばかりに《森の代言者》に加えて《乱脈な気孔》も起動しライフを攻める藤原。伊勢田は抵抗すべく《溢れかえる岸辺》でライフを9にしつつ再び《ヴリンの神童、ジェイス》に望みを託し、迫り来る《残忍な切断》を《軽蔑的な一撃》で回避する。藤原はそれならそれで、と言わんばかりに再び《森の代言者》と《乱脈な気孔》のダブルパンチ。ライフは5。時間はもうない。

《ヴリンの神童、ジェイス》が《カマキリの乗り手》を捨てて変身し、更に《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》が《森の代言者》を屠る。藤原も盤面で負け始め、《乱脈な気孔》で《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》を落としにかかるが、伊勢田の《焦熱の衝動》が痛烈に刺さる。

「カードをくれ。サイに構っている時間が惜しい」

勝てる札を。《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》が1ライフ引き換えに1ターンのドローをもたらすが、《包囲サイ》を引かれて命尽きるよりはよほど安い買い物だろう。ターンが回って藤原の展開した《先頭に立つ者、アナフェンザ》は《束縛なきテレパス、ジェイス》が再び《焙り焼き》。とはいえ悪魔との契約で伊勢田もライフは2まですり減っている。早く、早く。

藤原はとにかくクリーチャーを広げて除去を撃ち漏らさせるほかない。引いてきた《森の代言者》を置き、しかし悪魔は再び忠誠度を減らしてそれを破壊する。そして伊勢田は《炎呼び、チャンドラ》へと辿り着き、エレメンタルで待ち焦がれた反撃を開始する。

藤原は《アブザンの魔除け》で回答を探しに山札を掘るが、打開策は見えない。伊勢田のエレメンタルが再び火を噴いて藤原のライフを6――すなわちあと1ターン――まで落とすと、藤原は自身のアップキープに《吹きさらしの荒野》を起動して人事を尽くす。程なくして、藤原は投了を選択した。

伊勢田 2 - 0 藤原