準決勝:柴田(仮名)(Mardu Green) vs石川(仮名)(Mardu Green)

 

By Goto Kakeru

 

去る2/27、当店でGPT東京が行われました。シングルエリミネーションの激戦、その模様をカバレージでお届けします。

 

Game1

準決勝はマルドゥグリーン同型対決。

 

柴田はノーランドで悩む間もなくマリガン、対して石川は初手をキープ。柴田は続く《コラガンの命令》《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》に4色満遍なく捻出可能な土地4枚、というハンドをキープしてゲームが幕を開ける。

 

柴田の4ターン目《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》が互いにとってのファーストアクションというゆっくりとしたスタート。《はじける破滅》と《乱脈な気孔》の合わせ技で騎士もろとも即座に退場し、続く《ゲトの裏切り者、カリタス》にも《闇の掌握》が合わせられる。マルドゥというカラーリングの除去性能の高さが伺える。

 

消耗戦ならばアドバンテージを、というのはやはり定石であり、柴田は《魂火の大導師》から《コラガンの命令》で《ゲトの裏切り者、カリタス》を回収。石川も《コラガンの命令》で《魂火の大導師》を除去しつつ柴田の手札を削る。稼ぐか、失うかの違いはあれど、狙いは同じだ。

 

 

増やすも減らすも思いのままに。

 

回収した《ゲトの裏切り者、カリタス》を《炎呼び、チャンドラ》で焼いた後の無人の野に柴田は《包囲サイ》をプレイ。石川は《魂火の大導師》《ピア・ナラーとキラン・ナラー》を展開し、頭数で押さえ込もうとするが、《包囲サイ》フルブロックに《コラガンの命令》を合わせられ、無情にもクリーチャーを全て失ってしまう。

 

石川はなんとか《はじける破滅》で《包囲サイ》を落とすと、幾度も無人となった戦場に《ゲトの裏切り者、カリタス》を放つ。柴田も《ゲトの裏切り者、カリタス》と《魂火の大導師》をプレイ。

 

トップデッキ勝負となった展開で先に動いたのは石川。柴田のドローに《コラガンの命令》を当て、さらに《魂火の大導師》を除去しつつゾンビ・トークンを自陣に迎える。

 

しかし盤面を制したのは柴田。《はじける破滅》で《ゲトの裏切り者、カリタス》を落としつつ《炎呼び、チャンドラ》が着地、+能力で忠誠度を引き上げつつ石川の猶予を奪っていく。石川も《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》と引き自体は強いものの、《ゲトの裏切り者、カリタス》を排除するのみで肝心のPWには触れられない。

 

互いに土地を多く引いてしまう展開が続くも、柴田にとっては今や苦境ではない。《炎呼び、チャンドラ》が2枚の土地を捨て、新鮮な3枚の札を供給する。《破滅の道》が覚醒して《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》を討伐した。

 

 

土地を捨てたら宇宙ですよ。

 

石川も《破滅の道》覚醒で《炎呼び、チャンドラ》を除去。しかし覚醒した《沼》で攻めを繰り出すと、柴田は《残忍な切断》で対処する。盤面はもはや柴田のゾンビ・トークンとミシュラランドを含む大量の土地のみ。《鋭い突端》とゾンビが石川の懐へ飛び込むと、石川も柴田へ《鋭い突端》と《乱脈な気孔》を差し向ける。

 

しかし、トップデッキ合戦の第二幕は柴田の《苦い真理》で速やかに幕引きとなった。《包囲サイ》《ゲトの裏切り者、カリタス》と展開し、石川の《闇の掌握》は《アブザンの魔除け》で回避。《ピア・ナラーとキラン・ナラー》(と飛行機械)のチャンプブロックに対しても更なる《アブザンの魔除け》でパワーを上乗せ。長い長い22ターンのアドバンテージ勝負は、柴田が耐え切った。

 

柴田 1 - 0 石川

 

 

 

Game2

 

2ターン目、石川の《精神背信》が柴田の手札を暴く。

 

《吹きさらしの荒野》

《アブザンの魔除け》

《はじける破滅》

《コラガンの命令》

《完全なる終わり》

《ゴブリンの闇住まい》

《炎呼び、チャンドラ》

 

《コラガンの命令》を追放した石川は《魂火の大導師》《先頭に立つ者、アナフェンザ》と攻勢を用意。柴田は《アブザンの魔除け》でライブラリーを掘り進めるが4枚目の土地が見当たらない。なんとか《先頭に立つ者、アナフェンザ》は《残忍な切断》するも、《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》で悠々とアドバンテージを取られては一刻の猶予も許されず、柴田は程なく投了を宣言した。

 

柴田 1 - 1 石川

Game3

 

《乱脈な気孔》を置き合う序盤。柴田は《魂火の大導師》を出し、石川は《精神背信》をプレイ。

 

 

《眺望の梢》

《吹きさらしの荒野》

《はじける破滅》

《包囲サイ》

《完全なる終わり》

 

 

石川の選択は《包囲サイ》。

 

しばらく互いにフェッチランドを切り、《魂火の大導師》が攻めるのみでゲームが進むが、先手5ターン目に石川が《はじける破滅》で《魂火の大導師》を対処したところから凄まじい盤面の取り合いが始まる。ターンが回って《ピア・ナラーとキラン・ナラー》。これに対し柴田も《はじける破滅》。カード・アドバンテージという観点では間違いなく損であるが、序盤のライフ優位をそのまま削り切ろうという意図だろうか。石川のライフは10まで落ち込んだ。

 

短期決戦。意思表示のように柴田は《乱脈な気孔》で飛行機械へ突っ込むと、石川の土地1枚から繰り出されるは《残忍な切断》。カード、テンポ、ライフ、あらゆるアドバンテージをひっくり返すビッグ・プレイだ。石川は飛行機械で柴田に爪を立てると、《魂火の大導師》《ゲトの裏切り者、カリタス》と、いよいよ反撃の狼煙を上げる。

 

《ゲトの裏切り者、カリタス》に《完全なる終わり》を当てるのみとなった柴田に対し、石川は「ミシュランはなし?」と問いかけ、不在を確認してフルアタック。石川は12点、柴田は15点。石川は、ミシュラランドの不在、《魂火の大導師》の絆魂によってもたらされたライフの余裕を《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》で手札に変えていく。

 

柴田は《破滅の道》を覚醒させ《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》を対処。ゲーム1と同じ手が再現されたが、あの時と違って展開は苦しい。

 

 

石川は《はじける破滅》で《森》を除去するとそのままフルアタック。返しで柴田は《包囲サイ》をプレイし、ライフを12点イーブンに引き上げる。しかし、ドレインと4/5の蓋で落ち着けたかった盤面は石川の《ゴブリンの闇住まい》→《はじける破滅》で瞬時に崩壊し、ドローを確認して少考した柴田は投了を選択した。

 

 

ゴブリンなのにこんなに器用なんて。

 

柴田 1 - 2 石川